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筆界特定制度

筆界特定制度

隣接する土地所有者や道路管理者などの利害関係人との境界協議において、当事者の主張する境界が食い違い、合意できなかったときの解決方法は?
従来、隣地との境界協議が整わず、いわゆる境界の争いとなったときは、裁判所に対し境界(筆界)確定訴訟を提起し、裁判を通じて境界を決める方法しかありませんでした。
しかし、不動産登記法において筆界特定制度が創設され、筆界をめぐるトラブルを裁判によらずに解決する方法が出来ました。
裁判による場合決着までに数年を要し、高額な費用がかかるなどの弊害が、筆界特定制度の創設により短い月数で、且つ低廉な費用で境界(筆界)の確定が出来るようになりました。

筆界特定制度とは?

  • 筆界特定制度とは、土地の所有者として登記されている人などの申請に基づいて、筆界特定登記官が、外部専門家である筆界調査委員(土地家屋調査士などの民間の専門家から任命)の意見を踏まえて、現地における土地の筆界の位置を特定する制度です。
  • 筆界特定とは、新たに筆界を決めることではなく、実地調査や測量を含む様々な調査を行った上、もともとあった筆界を筆界特定登記官が明らかにすることです。
  • 筆界特定制度を活用することによって,公的な判断として筆界を明らかにできるため、隣人同士で裁判をしなくても、筆界をめぐる問題の解決を図ることができます。

筆界特定制度を利用するには、筆界特定の申請を法務局に申請する必要があります。
当事務所において相談及び申請をお受けいたしております。
専門性のある申請ですので、まずはご相談下さい。

筆界特定制度のポイント

  • 筆界特定制度は,土地の所有権がどこまであるのかを特定することを目的とするものではありません。
  • 筆界特定の結果に納得することができないときは、後から裁判で争うこともできます。
    筆界とは、土地が登記された際にその土地の範囲を区画するものとして定められた線であり、所有者同士での合意などによって変更することは出来ません。
  • これに対し、境界とは筆界と同じ意味で用いられるほか、所有権の範囲を画する線という意味で用いられることがあり、その場合には、筆界とは異なる概念となります。
    筆界は所有権の範囲(境界)と一致することが多いですが、一致しないこともあります。

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